今は生命保険会社の保険を契約している人が多いと思います。
生命保険、医療保険などでいざという時に備えているわけですね。その生命保険も所得控除が受けられることになっています。
その名も生命保険料控除という非常にシンプルなものですが、保険料を支払っている人にはありがたい控除になります。
生命保険料控除について
生命保険会社などとの契約において、控除の対象になっている契約に支払った額によってある程度所得から控除できるものです。
対象の保険契約
生命保険:本人の生死に基因して一定額の保険金が支払われる契約です。
医療保険、介護保険:保険料を支払っている本人や家族が受取人になっている契約で、疾病や傷害によって支払われるものです。
個人年金保険:60歳以降に年金として受け取れる契約で、10年以上受け取ることができるなどの要件があります。
旧制度と新制度
生命保険には旧制度と新制度があり、控除もそれぞれ独立して設定されています。
旧制度
旧制度の生命保険は、平成23年までに契約されたものです。一般生命保険料と個人年金保険料の2種類があります。
新制度
新制度の生命保険は、平成24年から契約されたものです。一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料の3種類があります。
生命保険の控除額
生命保険料控除には限度額があります。それぞれ旧制度2種類、新制度3種類があり、それぞれに限度額が設定されています。
支払額が多ければ多いほど控除される額も大きくなりますが、それぞれの区分によって控除額の上限があり、さらに生命保険料控除全体の控除額もあります。
| 旧制度 | 新制度 | 旧制度+新制度 (上限40,000円) |
一番高い額 | |
|---|---|---|---|---|
| 一般生命保険料控除額 | 50,000円 | 40,000円 | 40,000円 | 50,000円 |
| 介護医療保険料控除額 | - | 40,000円 | 40,000円 | 40,000円 |
| 個人年金保険料控除額 | 50,000円 | 40,000円 | 40,000円 | 50,000円 |
| 申告する生命保険料控除額(一番高い額3つの合計:120,000円上限) | 120,000円 | |||
このように、一般生命保険料で一番高い控除額、介護医療保険料で一番高い控除額、個人年金保険料での一番高い控除額の合計が確定申告に必要になる生命保険料控除額になります(上限120,000円)
生命保険料控除と確定申告
生命保険料控除の計算は少々面倒です。できれば確定申告書作成コーナーを利用して自動計算してもらうほうが楽かもしれません。
計算方法
それぞれの種類ごとに合計して、その額から控除額をそれぞれ求めます。確定申告に記入するのは所得税の方だけで大丈夫です。
旧制度の計算方法
一般生命保険料、個人年金保険料についてそれぞれ控除額を求めます。
| 所得税 | 住民税 |
|---|---|
| 支払額25,000円以下:支払保険料全額 | 15,000円以下:支払保険料全額 |
| 25,001円~50,000円:(支払保険料×0.5)+12,500円 | 15,001円~40,000円:(支払保険料×0.5)+7,500円 |
| 50,001円~100,000円:(支払保険料×0.25)+25,000円 | 40,001円~70,000円:(支払保険料×0.25)+17,500円 |
| 100,000円超:50,000円 | 70,000円超:35,000円 |
新制度の計算方法
一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料についてそれぞれ控除額を求めます。
| 所得税 | 住民税 |
|---|---|
| 支払額20,000円以下:支払保険料全額 | 12,000円以下:支払保険料全額 |
| 20,001円~40,000円:(支払保険料×0.5)+10,000円 | 12,001円~32,000円:(支払保険料×0.5)+6,000円 |
| 40,001円~80,000円:(支払保険料×0.25)+20,000円 | 20,001円~56,000円:(支払保険料×0.25)+14,000円 |
| 80,000円超:40,000円 | 56,000円超:28,000円 |
それぞれの控除額が決まったら、さらにその控除額を計算します。
- 一般生命保険料控除額:旧制度控除額、新制度控除額、旧制度と新制度の控除額の合計(上限40,000円)の一番高い額
- 介護医療保険料控除額:新制度の控除額です
- 個人年金保険料控除額:旧制度控除額、新制度控除額、旧制度と新制度の控除額の合計(上限40,000円)の一番高い額
この3つの控除額(一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料)を合計した額が確定申告書の生命保険料控除欄に記入する金額になります。120,000円以上であれば上限の120,000円を記入します。
なお、生命保険料控除全体の上限は、所得税は120,000円、住民税は70,000円です。
まとめ
生命保険料控除は計算が面倒に見えますが、そんなに複雑ではありません。
| 旧制度 | 新制度 | 旧制度+新制度 (上限40,000円) |
一番高い額 | |
|---|---|---|---|---|
| 一般生命保険料控除額 | 50,000円 | 40,000円 | 40,000円 | 50,000円 |
| 介護医療保険料控除額 | - | 40,000円 | 40,000円 | 40,000円 |
| 個人年金保険料控除額 | 50,000円 | 40,000円 | 40,000円 | 50,000円 |
| 申告する生命保険料控除額(一番高い額3つの合計:120,000円上限) | 120,000円 | |||
それぞれの区分の支払額合計から控除額を求めて、この表に数字を当てはめて行けば計算しやすいと思います。上限になっていればそのまま、数字が違えばその数字に変えれば見やすいと思います。
生命保険料控除は結構大きい額になりますので、保険料を支払っている方はぜひ確定申告をして節税をしていきましょう。