身体には何らかの疾患が現れるときがあります。
いくつもある疾患の中のひとつ、呼吸器系の疾患では、呼吸が十分にできなくなって息苦しさや疲れやすさが出ることが多いです。呼吸器系の疾患は24時間症状が出ている結構厄介なもので、普段の生活からどのように対処するかを考える必要が出てきます。
呼吸器系に疾患がある家族が在宅酸素療法を取り入れる事になったので、書いておきたいと思います。
在宅酸素療法(HOT)について
在宅酸素療法は、普段から呼吸器系や循環器系の疾患によって、低酸素血症(血の中の酸素が少なくなってる症状)になっているのを改善する方法のひとつです。
在宅という文字があるように、家で酸素を多く取り入れるようにするということなので、1日中酸素を多く供給する方法を使うということになります。
一般的なのは酸素濃縮装置という機械を家に置いて、常に酸素を多く身体に取り入れるようにします。

カニューレ
酸素濃縮装置から長いチューブを通し、チューブにつけるカニューレというものを鼻に取り付けます。酸素濃縮装置から常に高濃度の酸素を送って、鼻から酸素を多く含んだ空気を肺に巡らせます。
肺に含んだ空気に酸素が多ければそれだけ身体に酸素を取り込みやすくなって、低酸素血症が改善されるのですね。
身体が低酸素かどうかを確認したい時
在宅酸素療法は、身体が疾患などで慢性的に低酸素状態になっている時に行います。逆に言えば多少苦しかったとしても低酸素状態でなければ別の大きな理由も考えられます。息苦しさなどが慢性的であれば一度病院などで診察してもらったほうが良いのですが、家にいながらも低酸素状態かどうかをある程度確認できる物があります。
それがパルスオキシメーターです。
パルスオキシメーターは、指先から「皮膚を通した動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測る機器」です。ざっくりいうと、指先の血液を測定してどれだけ血液の中に酸素が取り込まれているかという数値と、1分間の脈拍数が出ます。100%が最高値ですが、SpO2正常値は99%~96%ほど。90%以下は酸素が少ないという目安になっています。
普段の健康管理に使えますので、体温計や血圧計と同じく、パルスオキシメーターを置いておくのも良いですね。
通信販売でも購入できますので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
在宅酸素療法の導入について
在宅酸素療法は保険適用ですので、医師の診断が必要です医師の判断で在宅酸素療法を取り入れることがあります。
費用は1割負担で毎月8,000円弱、3割はその3倍です。大抵は毎月必要になる診察に合わせて在宅酸素療法の費用を、病院に支払うことになります。
導入することが決まったら、申込書を記入して病院から在宅酸素療法で使う機器の手配をします。自宅に在宅酸素療法で使う機器を設置して、使用方法のレクチャーを受けた後、使用開始になります。
一般的な在宅酸素療法の機器は、在宅時に使う酸素濃縮装置、外出時に使う酸素ボンベ一式になります。
酸素濃縮装置の使い方
酸素を供給する酸素濃縮装置は、使い方自体は簡単です。
- 電源スイッチのオン・オフ
- 酸素供給量調節ダイヤル操作
- 乾燥低減のための水の補給(機種による)
くらいで、あとは定期的にフィルター清掃を行えば大丈夫です。
家にいる時は常に使っている状態ですので、あまり操作することはありません。動いて苦しくなった時に酸素量を上げたり、外出する時に電源をオフにするくらいです。
酸素ボンベの使い方

在宅酸素療法の酸素ボンベ
酸素ボンベは主に外出時に使います。バッグに酸素ボンベを入れてチューブを通してカニューレで鼻から酸素を吸います。
呼吸同調器がある時は、意識的に鼻で呼吸をしてカニューレから酸素を吸う必要があります。酸素を垂れ流さないことで無駄な酸素を無くして酸素ボンベを使える時間を長くするものなので、最近は殆ど付けられているようです。
それでも酸素ボンベの酸素量は限られているので、それに応じて外出時間も限られてきます。もちろん病院に行くにも必要ですし、買い物などでも必要になります。結構外出する事は多いので、その度に酸素ボンベを使って外出をすることになります。
酸素ボンベは自宅で補充できませんので、どのくらい残っているかどうかの酸素量の管理をしておく必要があります。無くなりそうになったら特定の連絡先に酸素ボンベの交換を依頼して、充填済みの酸素ボンベと交換をしてもらいます。ちなみに酸素ボンベは何本交換しても追加料金はかかりませんので安心しましょう。
在宅酸素療法の注意点
自宅に酸素濃縮装置を設置しに来てくれた業者さんから注意点の説明があります。結構重要なことがあるので、きちんと聞いておく必要があります。主に言われたのが
- 火気厳禁
- 湿気厳禁
- 酸素ボンベは切らさない
です。
火気厳禁
酸素自体は燃えませんが、燃えるというのは基本として酸素と結合する化学反応です。タバコやキッチンなどの火の気の近くでは使ってはいけません。ちょっとした火でも酸素が大量に供給されると、爆発的な燃焼になるときがあります。
大やけどなど命にかかわる危険があるので、近くで火は使ってはいけません。
湿気厳禁
酸素濃縮装置は湿度に弱いそうで、加湿器などを近くに置くと壊れやすいという話を聞きました。概ね2m以上は離してほしいということですので、水蒸気などはあまり良くないということですね。加湿器の場所は離しておきましょう。もちろん、風呂場や洗面所に酸素濃縮装置は置けませんので、リビングなどからチューブを伸ばして使います。
酸素ボンベは切らさない
酸素ボンベは外出時だけではなく、停電時や酸素濃縮装置の故障時にも必要になります。いつでも出せるようにしておいて、いざという時に対応できるようにしてほしいとのことです。ですので、家にある酸素ボンベは使い切らずに、1本ずつでも良いので空になった酸素ボンベの交換を依頼してください、と何度も言われました。やはり、非常時には業者もすぐには対応しきれない可能性もあるので、安心を得るために交換はまめにするべきですね。
酸素濃縮装置が使えない間、酸素ボンベを使って時間を稼がなければならないので、最低でも1本は使っていない酸素ボンベが家にある状態を保ちましょう。
医師の指示通りに使う
基本は医師の指示で酸素供給量が決められています。安静時、労作時、睡眠時の3パターンですので、まずは指示通りに行ってそれでも苦しければ調節していくことになります。月に1回の診察で医師にそのことを伝えて、状況にあった対応をしていきましょう。
在宅酸素療法まとめ
在宅酸素療法は、血液の中に酸素を多く取り込めない人が行う療法です。
家でも酸素を多く供給すれば安定する人にとっては、多少煩わしさがありますが生活をする上では苦しさも減るので、かなりありがたい方法だということです。
最初は抵抗があるかもしれませんが、苦しくても身体に負担がかかってしまうよりは酸素を多く摂れるようにして苦しさを減らしたほうが長い目で見て健康的な生活になると思います。